(ライター:hashidate amano)
「高い」と言われることの多い、国民健康保険料。
計算方法が複雑なことでも知られていますが、実際には各市区町村によって、保険料を算出する「料率」には差があります。
この記事では、主要13都市の保険料率データと、その特徴について簡単に解説します。
各都市の役所が作成している試算用エクセルシートなどのリンク集も掲載していますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
今回は実際の保険料率の説明です
ファイヤ君
そういえば博士、以前(第22話)で、「主要都市の国民健康保険料の比較を載せる」って言ってましたよね。 あれはどうなったんですか?
ザックリー
・年金博士
・年金博士
も、もちろん載せるとも。ちょうど表が出来上がったところじゃ。 これは、わしがサボっていたのではなく、保険料が6月に入ってから決まる都市が多かったからで、わしがサボっていたのではない。
ファイヤ君
(大事なことでもないのに二度言った……) ああ、そうなんですね。
ザックリー
・年金博士
・年金博士
ただ、表だけ見てもわかりにくい。詳しくは第22話へ、と言いたいところじゃが、まずは国保料の計算法を少しだけおさらいしておこう。
ファイヤ君
それはいいですね。国民健康保険料って難しいですもんね。
ザックリー
・年金博士
・年金博士
正確には、市区町村によって「国保料」の場合と「国保税」の場合があるが、滞納でもしない限りは大差ないのと、主要都市のほとんどが「国保料」なので、ここでは「国保料」の表記に統一させてもらうので、ここはひとつよろしく。
国民健康保険料は3種類×3つの部分でできている
国保の保険料は3種類ある
国保料を計算する際には、大きく分けて「医療分保険料」「後期支援分保険料」と「介護分保険料」の3種類があります。
このうち「医療分」と「後期支援分」はすべての世帯にかかる保険料で、「介護分」は40歳以上65歳未満の人がいる世帯にかかる保険料です。
それぞれの保険料は、3つの部分の合計でできている
3種類の保険料はそれぞれ、
1 世帯別平等割(1世帯ごとにかかる。採用していない市区町村もある)
2 被保険者均等割(1人当たりの保険料。世帯に3人いれば、保険料も3倍)
3 所得割(世帯全員の所得額に対してかかる)
の3つの部分からできています。資産割というのもありますが、主要都市では採用されていないので、ここでは説明を省きます。
介護分保険料の場合は、40歳以上65歳未満の人の人数・所得のみをカウントします。
たとえば世帯に3人いても、そのうち1人だけがこの範囲の年齢という場合は、介護分の均等割は1人分、所得もその人の所得だけで計算するということです。
ファイヤ君
やっぱり複雑ですよね。こんな仕組みでよくやってますよね。
ザックリー
・年金博士
・年金博士
これでも、かなり簡略化した説明になっておるんじゃがな。 第22話のほうでは、もっと徹底的に解説したのじゃが。
ファイヤ君
これくらいで十分じゃないでしょうか……。
ザックリー
・年金博士
・年金博士
というわけで、この説明を済ませたところで、本題である各都市の保険料じゃ。 首都圏・名古屋・京阪神の主要都市(約100万都市以上)と、札幌・仙台・広島・福岡の四大地方中枢都市を並べてみた。 記事の最後には、各都市の役所が作っている、試算表や計算用エクセルなどのリンク集も載せておく。
主要13都市の国民健康保険料率はこうなってました
ファイヤ君
各都市でばらつきはありますけど、意外とそんなに保険料の差が無いような気もしますね。
ザックリー
・年金博士
・年金博士
あまりに極端な差が出ないように、補助金などで調整しておるからな。 医療分+後期支援分で比較すると、札幌・仙台と京阪神の所得割が10%超えで高めという印象がある。 首都圏と名古屋はほとんどが平等割なしで均等割が高め、つまり世帯人数が多いと保険料も高くなりやすいことになるが、所得割は抑え気味といったところじゃな。
ファイヤ君
大阪だけ、最高限度額がちょっと低いんですよね。
ザックリー
・年金博士
・年金博士
他の各都市は国の決めるスタンダードな額に合わせておるが、大阪は最高限度額を引き上げなかったようじゃ。 とは言っても、この中では所得割が最高、平等割も均等割も高めなので、大阪の保険料が安いというわけではないが。
ファイヤ君
やっぱり首都圏は何かにつけて有利な感じはしますね。
ザックリー
・年金博士
・年金博士
いずれにしても、決して安くはない。 失業して国保に加入したときなどは、住民税と一緒に翌年ドカンと保険料がかかる場合があるので、注意が必要じゃ。 減額制度などもあるので、払えない場合は役所に相談してみよう。
主要都市の国保料算定シートなどのリンク集
最近ではどこの役所も、保険料の早見表や、試算用のエクセルシートなどをサイトに掲載しています。 特に、エクセルがある場合は、比較的正確な数字に近い試算が可能かと思います。 (入力する所得額が難しかったりしますが、各都市とも入力方法の解説をつけているようです) 札幌市(保険料早見表)仙台市(保険料目安表) http://www.city.sendai.jp/kenko-hoken/kurashi/tetsuzuki/kokumin/kenkohoken/documents/r4ryoumeyasu.pdf さいたま市(保険税試算用エクセルファイル)国民健康保険料早見表千葉市(保険料試算用エクセルファイル)https://www.city.saitama.jp/001/002/004/p010020_d/fil/zeigaku4.xlsx横浜市(保険料試算用エクセルファイル)千葉市:ご指定のページは見つかりませんでした川崎市(保険料試算表) https://www.city.kawasaki.jp/350/cmsfiles/contents/0000140/140326/keisannhyou.pdf 名古屋市(保険料計算例) https://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/cmsfiles/contents/0000007/7703/R4keisanrei.pdf 京都市(保険料試算用エクセルファイル)お探しのページは見つかりませんでした 横浜市大阪市(保険料試算用エクセルファイル ※マクロあり注意)京都市:ページが見つかりません神戸市(国保料試算用エクセルファイル ※有料版のMS純正エクセルでないと動作しないとのこと)大阪市:ページが見つかりません広島市(保険料試算用エクセルファイル)https://www.city.kobe.lg.jp/documents/1234/hokenryousisan.xlsx福岡市(保険料目安表)お探しのページを見つけることができませんでした。- 広島市公式ホームページ|国際平和文化都市[PR]404 Not Found
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